得られた成果
営業所別会計が瞬時に完成
月次処理が自動化で「あっという間」に
1台1台の採算性が見える化
トラック単位で収益性を把握
改善PDCAが回る体制に
現場の自発的改善文化
営業所スタッフの意識変革
数字が見えることで、自ら考え改善するように
改善前の課題と改善後の変化
業種の特性と改善前の課題
多拠点展開の物流業が抱えていた3つの深刻な問題
トラックを走らせて顧客から運賃をもらうビジネスモデル。20箇所の営業所を展開し、各拠点で独立採算制(営業所別会計)を採用していました。
- 業務の標準化ゼロ、紙とExcelの非効率運営 業務プロセスが完全にブラックボックス化。紙ベースの管理とExcel程度のツールしか使われておらず、「その人がいなければできない」仕事だらけの属人化
- 営業所別会計の地獄 20営業所の独立採算管理が手作業中心で膨大な工数。電話代・電気代の配賦処理だけで何時間も消費。営業所別会計を実現するために、バックオフィスが疲弊
- 現場管理が「営業所長任せ」で見えない 20箇所の営業所が実質的に放置状態。各拠点の収益性や生産性が本社から全く見えず、「正直ちょっと怖い」と経営者が感じるほど現場の実態が不透明
- 1台1台の採算性が把握できない トラック単位での収益性が全く見えず、改善のしようがない状態
「20箇所の営業所が実質的に放置状態で、各拠点の収益性や生産性が本社から全く見えない。正直ちょっと怖い」——経営者の危機感が、改革の出発点となりました。
改善後の変化
業務効率の劇的向上
| 改善前 | 改善後 | |
|---|---|---|
| 営業所別会計の処理時間 | 何時間 | 数分 |
| 業務の標準化 | 完全属人化 | 誰でもできる体制 |
| 採算性の可視化 | 全く見えない | トラック単位で把握 |
| 現場管理 | 営業所長任せ | 本社からリアルタイム把握 |
現場管理の質的転換
- 電話代・電気代の配賦処理が自動化され、月次決算処理が数時間→数分に短縮
- バックオフィスの負担が大幅に軽減
- トラック単位で「この案件は利益が出ているか」が一目瞭然に
- 「正直ちょっと怖い」状態から、安心して経営判断できる状態へ
- 数字が見えることで、「これは生産性が悪かった」「何が原因だったか」を自ら考えるように
- 営業所ごとに改善策を議論し、実行する文化が定着
- 会社全体の収益性・生産性が向上
具体的に実施したこと
業務の完全標準化
業務設計から着手
- 物流業務の全プロセスを体系的に整理
- 見積作成 → 受注 → 車両手配 → 運行 → 請求 → 収益確定まで、全フローを標準化
- 「誰がやっても同じ結果」になる業務マニュアルを策定
営業所別会計システムの構築
会計処理の自動化に注力
- 電話代・電気代など、共通経費の自動配賦機能を開発
- 各営業所の取引データと連動し、「どこの営業所の電話代か」を自動判定
- 月次決算処理が「あっという間」に完了する仕組みを実現
データ化による効率化
- 手作業で何時間もかかっていた配賦処理が、システムで数分に短縮
- 営業所別損益が即座に算出可能に
1台1台の採算管理システム
トラック単位の収益性を徹底可視化
- 見積書作成段階 案件ごとの売上・原価を見積もり
- 受注・手配段階 車両手配データを記録(車両、ドライバー、ルート)
- 運行実績 日報データの積み上げで、実際の原価を把握
- 収益確定 売上 – 原価 = 利益を、1台1台のトラック単位で算出
日報の積み上げによる実績管理
- ドライバーの日々の運行データを入力(無理のない形で)
- 日報が自動的に月次データに集約
- トラック1台ごとの月間収益性が自動算出
現場の見える化と改善サイクル
営業所長任せからの脱却
- 各営業所の売上・原価・利益が本社からリアルタイムで把握可能に
- トラック単位の採算性が「見える」ことで、問題案件を即座に特定
PDCAサイクルの確立
- 生産性の悪い案件が可視化されると、現場スタッフが自ら考えるように
- 「なぜこのトラックは赤字だったのか?」「どうすれば改善できるのか?」を議論
- 数字をもとにした改善策の立案・実行が現場主導で進む
担当者よりひとこと

物流業の改革で最も重要なのは、トラック1台単位で採算を把握することです。日々の業務を積み上げた結果が月次の数字になるため、「下のデータ」を無理なく蓄積できる仕組みが成果を左右します。
営業所別会計と1台単位の採算管理を導入すれば、拠点任せの運営から脱却でき、現場自らが改善を考えるようになります。
生産性改革の鍵は「何を管理単位にするか」を明確にすること。物流ならトラック1台・1案件単位での見える化です。
そのために、システム導入の前に業務フローを整理することが不可欠です。






