日本政策金融公庫から資金調達をしたい場合は借入申込書を記入して提出することが必要です。この申込書は書き方のサンプルなどがあるのですが、一部の書き方を間違えてしまったことにより再提出なったという人は少なくありません。
今回はその借入申込書の書き方や用意しなければいけない書類などについてまとめてみました。
申込み時に用意するもの
日本政策金融公庫に対して創業融資などの融資を申し込む場合は、借入申込書の他に創業計画書、実印、実印の証明書などを用意する必要があります。
申し込みの段階では実印ではなく認印でも問題ないですが、審査を通過し契約段階まで来た場合は実印および印鑑証明が必要になりますので注意してください。また、契約時するときには印鑑証明書が複数枚必要があるので、前もって5、6枚ほど用意するようにしましょう。
借入申込書を書くときに注意すべきポイント
借入申込書を書くときに注意したほうが良いポイントについて紹介します。最初は申込人の氏名と住所についてです。個人事業主および法人ともに代表者の氏名を記載するのですが、それは本人が書いたものでなければいけません。これは代表者自身がお金を借りる意志があることの確認と、第三者が代表と偽ってお金を借りてしまわないようにするためです。代表者の性別および生年月日についても記載するのですが、こちらも本人が記載する必要があり、使用する数字についてはできるだけ算用数字を使用するようにしましょう。なお、法人名や屋号については代表者以外が記載しても大丈夫であり、ゴム印で済ませてしまっても構いません。
融資希望額は、創業計画書に記載したのと同じ金額を記載するようにしてください。日本政策金融公庫から資金調達をする場合、創業計画書を提出する必要があり、それぞれの融資希望額が同じでないと審査の段階で不合格となってしまうことがあります。「希望額を書いても、審査の結果次第では減ってしまうのだから違っていても問題ないのでは」という思いはありますが、あくまでも希望額なので双方の金額は同じにしておいたほうが無難です。
また、創業融資融資の限度額は4800万円までと言われていますが、そこまで借りるケースはほとんどなく実際は600万円ぐらいが平均と言われています。借りる額が大きくなると利息も大きくなるので、なるべく事業に必要な金額だけ記載するようにしてください。
借り入れ希望日とご希望の返済期間の書き方
借入申込書を提出したからとってすぐに資金調達ができるというわけではありません。書類を提出したら今度は担当者との面談がおこなわれ、面談での様子と書類の内容をもとに日本政策金融公庫側で審査をおこない、それをクリアしてようやくお金が借りられるようになります。
書類を提出してから実際に資金調達できるまでは一般的に3週間ほどかかると言われているので、借入申込書に記載する借り入れ希望日も提出日から3週間後ぐらいの日付を記入するようにしてください。日本政策金融公庫の混み具合によっては審査およびその返答が遅くなることがありますが、あくまでも希望日なので3週間後ぐらいの日付で問題ありません。
返済期間については調達したい金額およびそれに発生する利息、事業の収益などを考慮して記載することになりますが、基本的に5年と書くことが多いです。返済期間を短くすれば支払う利息の総額は抑えられますが、その分1回の返済額が大きくなるので、無理しない範囲で設定するようにしましょう。
元金を支払いには据置期間があり、その期間を記入することができます。据置期間が必要な場合はそれをおこないたい日付を記載し、逆に不要な場合は「希望なし」にマークするだけで大丈夫です。据置期間は上限が1年と決まっており、据え置くのは元金だけであり、利息に関してはしっかりと発生します。実際に据置期間を儲ける場合はその点に気をつけてください。
書類を揃えても融資が受けられない場合
借入申込書や創業計画書を揃えても創業融資などが受けられないケースがあります。それが信用情報機関に代表者の情報が記載されている場合です。信用情報機関には債務整理をしたり債務不履行になった人の情報が記載されており、日本政策金融公庫は審査の段階でCICという信用情報機関にアクセスして代表者の情報があるかどうかのチェックをしています。創業融資などで貸したお金が返ってこないことは日本政策金融公庫としても嫌なことなので、信用情報機関に登録されている人に対しては融資をしないようになっています。
他にも「すでに借金がある場合」も注意が必要です。クレジットカードのキャッシングや消費者金融のカードローンなどを利用していると、金額にもよりますが日本政策金融公庫での審査が通らないことがあります。過去に借りていても現在は返済済みという場合は問題ありませんので、借金をしている場合はなるべく早く返済するようにしましょう。なお同じ借金であって、も銀行がおこなっている住宅ローンやオートローンであれば、審査への影響はありません。
日本政策金融公庫へ提出する借入申込書を書くときに気をつけるべきところ
創業融資などの申込みには借入申込書以外にも創業計画書や実印の証明書などが必要なので、書類を提出する前に揃えておくようにしてください。書く内容については氏名や住所など簡単なところが多いのですが、本人が書かないとだめなど意外と決まり事が多く、間違えてしまうことがよくあります。なので、書類の不備などを指摘されたら、気持ちを切り替えつつ速やかに修正して再提出するようにしましょう。
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