創業融資

創業融資の自己資金は超重要!自己資金に関する疑問をズバっと解決

「創業融資を受けたいんだけど、自己資金はいくら必要なの?」、「退職金や親から贈与されたお金は自己資金として認められるの?」とお考えではありませんか?

実は創業融資の自己資金には、認められるものと認められないものがありますので、もしあなたの資金が認められなかったら大変ですよね。

このページでは、1年間で5億円の融資実績、60社の起業・融資サポートを行っている税理士法人が、「自己資金の定義とは?」、「融資希望額に対してどれくらいの資金が必要か?」といった基本的なことから、「資金を増やす方法は?」、「見せ金は通用するのか?」まで、ありとあらゆる疑問を解決します。

「自己資金の不安を解消して、創業融資を受けたい!」とお考えでしたら、ぜひチェックしてみてくださいね。

みなし自己資金は認められる?創業融資の自己資金の定義

みなし自己資金は認められる?創業融資の自己資金の定義

創業融資の自己資金の定義とは、申込者自身のお金の内、返済義務がなく、出どころがはっきりしていて、事業に使用される予定の資金のことです。

あなたのお金が自己資金として認められるか、認められないか、状況次第かを表にまとめました。

ケース自己資金として認められるか?
コツコツ貯めた貯金
退職金
保険金
核家族の貯金
タンス預金
×
借金
×
出資
×
みなし自己資金
資本金
親からの贈与
→認められる
×→認められない
→状況次第

 
それぞれのケース毎にご案内していきますね。

ちなみに「みなし自己資金は自己資金として認められる?」の回答ですが、「状況次第」ですので、詳しくは創業融資の自己資金として△(状況次第)なケースでご案内します。

創業融資の自己資金として◯(認められる)なケース

創業融資の自己資金として認められるケースは、次の通りです。

ケース自己資金として認められるか?
コツコツ貯めた貯金
退職金
保険金
核家族の貯金

コツコツ貯めた貯金は、もちろん自身のお金ですので認められます。

退職金や保険金は、返済義務がなく、出どころがはっきりしていますので、認められる自己資金です。

核家族(夫、妻、子)の貯金は、自己資金として認められます。

ただし、保証協会の場合は、事前に創業者の口座に自己資金として認めてもらいたい分のお金を移動しておく必要があるのでご注意くださいね。

創業融資の自己資金として×(認められない)なケース

創業融資の自己資金として認められないケースは、次の通りです。

ケース自己資金として認められるか?
タンス預金
×
借金
×
出資
×

タンス預金は、どのように取得したか、出どころがはっきりしていないため、自己資金として認められません。

※タンス預金とは、自宅等で保管している、通帳に預け入れをしていない現金のこと。

借金(消費者金融だけでなく、家族や友人等からの借入を含む)は、返済義務がありますので、自己資金として認められません。

出資は、自分のお金でなく、返済を求められるケースがあるので、自己資金として認められません。

ただし、出資されたお金があるということは、資金面で余裕があるという評価はされます。

創業融資の自己資金として△(状況次第)なケース

創業融資の自己資金として状況次第で認められるケースは、次の通りです。

ケース自己資金として認められるか?
みなし自己資金
資本金
親からの贈与

それぞれご案内していきますね。

みなし自己資金

みなし自己資金は、事業のための支出だと証明できれば、自己資金として認められます。

※みなし自己資金とは、すでに事業のために使われたお金のこと。

ココで気をつけなければならないのが、公庫と保証協会では、みなし自己資金として認められるものが異なる点です。

みなし自己資金として認められるもの、認められないものを表にまとめましたので、ご確認くださいませ。

みなし自己資金として認められるもの、認められないもの

項目公庫保証協会
備品
設備
仕入
不動産の取得費
FC加盟金
FC研修費
×
会社設立費
×

備品(10万円を超えるもの)、設備(美容マシーン等)、仕入は、事業のための支出だと証明できれば、認められます。

不動産の取得費(保証金、敷金、礼金)は、保証協会の場合は、その不動産が事業所として使用できれば、認められます。

場所によっては、事業所として使用できないところがありますので、事前に確認しておいてくださいね。

FC(フランチャイズ)の加盟金は、どちらも認められますが、研修費は公庫の場合のみ認められます。

会社設立費は、保証協会の場合は認められますが、公庫の場合は認められません

※会社設立費とは、会社を設立するために発生した費用(収入印紙代、認証手数料、謄本手数料、登録免許税)のこと。

JNEXTの創業融資担当より一言

ココでのポイントはいずれの場合でも、支払内容が事業のためだと証明する必要があることです。

事業計画書に、その支払内容が事業において必要なものだと明記してください。

また、領収書(不動産の場合は賃貸借契約書でも可)が必要なので、紛失しないように気をつけてくださいね。

資本金

資本金は、振り込んだ資金が創業融資の自己資金として◯(認められる)なケースに該当していれば、認められます。

※資本金とは、発起人(基本的に創業者であるあなた)の通帳へ、振り込んだ(払い込んだ)資金のこと。

資本金が自己資金と認められるケースと認められないケースをそれぞれご案内しますね。

資本金が自己資金として認められるケース

資本金が自己資金として認められるケース

上記の図のA銀行の残高500万円は給与でコツコツと貯めてきた金額だとします。

コツコツ貯めた貯金は、創業融資の自己資金として◯(認められる)なケースに該当しているため、その500万円から振り込まれた100万円の資本金は自己資金として認められます。

資本金が自己資金として認められないケース

資本金が自己資金として認められないケース

上記の図では、A銀行の残高500万円の内400万円は創業融資の自己資金として◯(認められる)なケースに該当していますが、100万円は資本金用に借金をしています。

借金は、創業融資の自己資金として×(認められない)なケースに該当しますので、この100万円の資本金は自己資金として認められません。

親からの贈与

親からの贈与は、他の自己資金との割合によっては認められます。

例えば、贈与以外の自己資金が200万円あり、100万円の贈与を受ける場合であれば認められます。

しかし、贈与以外の自己資金が0円で、100万円の贈与を受ける場合は認められません。

自分で貯めた自己資金が贈与を受けた金額を上回っていれば、自己資金として認められる可能性が高いのです。

ここで気をつけなければならないのが、110万円超(年間)の贈与は、贈与税が発生する点です。

贈与税が発生すると、申告および支払をする必要があります。

贈与を受ける場合は、金額を110万円以内にして、贈与契約書を結んでおいてくださいね。

※贈与契約書は贈与だと証明する書類のこと。

贈与契約書はA4で1枚のため簡単に作成できます。

テンプレートは、以下「贈与契約書 テンプレート」よりダウンロードしてご利用ください。

贈与契約書 テンプレート

また、贈与の場合、親の通帳のコピーの提出を求められます

実際に親の通帳からあなたの通帳へ入金されたことを証明するためです。

ただし、保証協会の場合、地域によっては、先程作成をお願いした贈与契約書の提出を求められることがあります。

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自己資金なしでも利用可能?創業融資を受けるために必要な自己資金の目安

自己資金なしでも利用可能?創業融資を受けるために必要な自己資金の目安

創業融資を受けるために必要な自己資金の目安は、日本政策金融公庫(新創業融資制度)と保証協会付融資で異なりますので、それぞれご案内しますね。

「自己資金なしでも利用可能?」の回答ですが、「利用不可」です。

こちらも各項目でご案内しますね。

公庫の創業融資(新創業融資制度)を利用する場合に必要な自己資金の目安

【公庫版】必要な自己資金の目安

創業に必要な総額融資額必要な自己資金
1,200万~1,300万円900万~1,000万円300万円
1,000万円750万円250万円
800万円600万円200万円
600万円450万円150万円
400万円300万円100万円
200万円150万円50万円

公庫の創業融資(新創業融資制度)を利用する場合に必要な自己資金の目安は、創業資金総額の1/4以上です。

先程の表「【公庫版】必要な自己資金の目安」でも記載しましたが、創業資金として400万円が必要なら、自己資金は100万円を目安に用意してください。

しかし、公庫が定めている自己資金の要件には、

・創業資金総額の1/10以上
・務めている企業と同業種での事業を始める場合は不要(つまり自己資金なしでも利用可能)

 
と明記されています。

これらの公庫が定める要件は、あくまでも「要件」です。

つまり「要件を満たしたので、融資の“審査”はしますよ。」(ただし融資を受けられるとは言っていません)ということです。

繰り返しますが、実際に公庫で融資を受けるためには、創業資金総額の1/4以上の自己資金を用意してくださいね。

保証協会付の創業融資を利用する場合に必要な自己資金の目安

【保証協会版】必要な自己資金の目安

創業に必要な総額融資額必要な自己資金
2,000万円1,000万円1,000万円
1,000万円500万円500万円
800万円400万円400万円
600万円300万円300万円
400万円200万円200万円
200万円100万円100万円

保証協会付の創業融資を利用する場合に必要な自己資金の目安は、創業資金総額の1/2以上です。

先程の表「【保証協会版】必要な自己資金の目安」でも記載しましたが、創業資金として400万円が必要なら、自己資金は200万円を目安に用意してください。

ただし、信用保証協会が定めている自己資金要件は地域によって異なります

首都圏の信用保証協会ごとに自己資金要件をまとめてみました。

信用保証協会自己資金要件
東京信用保証協会自己資金要件なし(2,000万円まで)
神奈川県信用保証協会自己資金要件なし(2,000万円まで)
千葉県信用保証協会融資額と同額
埼玉県信用保証協会融資額と同額

東京都と神奈川県は一定額まで自己資金要件がありませんが、公庫のケースと同様で、これらはあくまでも「要件」です。

実際に保証協会付融資を受けるためには、地域問わず、創業資金総額の1/2以上の自己資金を用意してくださいね。

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資金を増やす方法は?見せ金のばれない方法?創業融資の自己資金に関するQ&A

資金を増やす方法は?見せ金のばれない方法?創業融資の自己資金に関するQ&A

創業融資の自己資金に関するよくある質問をまとめました。

Q.自己資金が少し足りない…増やす方法はないの?

あります。

ご自身の資産(土地、建物、車、株式等)を売却して増やす方法です。

それ以外の方法でしたら創業融資の自己資金として◯(認められる)なケース創業融資の自己資金として△(状況次第)なケースをもう一度見直してみてください。

みなし自己資金を見落していませんか?

事業を行うために、すでに購入したものがあれば自己資金として認めてもらえる可能性があります。

また、自己資金が少し足りない程度であれば、専門家にサポートを依頼することで解決できるかもしれません。

初回の相談は無料で承っておりますので、こちらの「【創業融資ホットライン】税理士による創業融資支援サービス」を確認してみてください。

Q.見せ金のバレない方法があるの?公庫や保証協会の自己資金のチェック方法とは?

見せ金のバレない方法はありません。

※見せ金とは、自己資金として認められない借金等により自己資金を多く用意していると見せかけること。

見せ金はバレると信用を失い、融資を受けられなくなりますので、絶対にやめてください

公庫や保証協会は、通帳(直近1年分の履歴)より自己資金をチェックします。

ちなみに通帳は、保証協会の場合、コピーで平気ですが、公庫の場合、原本の持参を求められます

主に確認されるのは以下の3点です。

・どういう理由で入金、出金されたのか
・急に大きな金額の入金がないか
・収入に対して、支出が多すぎたりして、バランスが崩れていないか

 
公庫の場合は、上記の3点に加えて、公共料金(電気代、水道代、ガス代等)を支払っているかを確認します。

というのも、公庫は政府100%出資の金融機関のためです。

見せ金は、急に大きな金額の入金がないかを確認している段階で発覚します。

なぜなら、大きな金額の入金は内容を確認され、その証明ができなければ、見せ金を疑われるためです。

事前に、通帳を見直して、大きな金額の入金があれば、その経緯を証明できるように準備をしておいてくださいね。

Q.自己資金が多ければ、公庫の金利が低くなるって本当?

いいえ。

自己資金を多く用意しても、公庫の金利には影響しません

公庫の金利を低くするには、担保を用意したり、代表者が連帯保証人になったりする必要があります。

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自己資金がバッチリでも安心しないで!創業融資を受けるためにクリアすべき3つの審査基準

自己資金がバッチリでも安心しないで!創業融資を受けるためにクリアすべき3つの審査基準

これまで自己資金についてご案内してきましたが、いかがでしたか?

あなたの自己資金は認められるケースに該当していましか?

自己資金として必要な金額を用意できていましたか?

しかし、これらがクリアできていてもまだ安心しないでください。

創業融資を受けるためには自己資金以外にもクリアすべき3つの審査基準があります。

これらの審査基準については、詳しくご案内した他のページにリンクをしておきました。

「創業融資を受けたい」とお考えでしたら、各項目をクリックして詳細をチェックしておいてくださいね。

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創業融資を確実に受けるためには、専門家(税理士)にサポートを依頼

創業融資を確実に受けるためには、専門家(税理士)にサポートを依頼

創業融資を確実に受けるためには、専門家にサポートを依頼するという方法があります。

自分の力だけで融資を受けるという選択でも結構ですが、その場合ですと、融資制度の理解から、しっかりした事業計画の作成、面談での注意点の把握までを自分で対応しなければいけません。

また創業期には店舗を構えるなら物件を探したり、仕入先を探したり、とすることがたくさんあります。

それならあなたは起業準備に専念して、不慣れなこと(融資)は専門家にサポートを依頼してしまったほうがスムーズです。

創業融資に慣れている、実績のある専門家に依頼することで、融資成功率が90%を超えることは間違いありません

専門家にサポートを依頼するメリットとデメリットについては、以下の「創業融資を確実に受けるには?外部(税理士)にサポートを依頼する!」でご案内していますので、一度検討してみてくださいね。

創業融資を確実に受けるには?外部(税理士)にサポートを依頼する!

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