
円能寺修二
株式会社JNEXTコンサルティング DX推進担当
DX推進担当。中小企業向けの業務DXやシステム導入支援を中心に、業務設計からツール選定、システム開発、運用定着まで一貫してサポート。現場課題に寄り添った実装力を強みとし、会計・バックオフィス領域を中心に業務効率化を支援している。
経理のミスが頻発し、月次決算が遅れる、税務申告で修正が必要になる、取引先からの信用を失うといった問題に悩んでいませんか。経理のミスは単なる事務処理の誤りにとどまらず、企業の財務状況の把握を遅らせ、経営判断を誤らせ、最悪の場合は税務調査での指摘や罰則につながる深刻な問題です。
結論から言えば、経理のミスが多い原因は、属人化した業務フロー、手作業への依存、チェック体制の不備という3つの構造的問題にあります。これらを解決するには、業務の標準化、システム化、そしてダブルチェック体制の構築が不可欠です。表面的な対処ではなく、根本原因を取り除く仕組み作りが重要なのです。
本記事では、経理のミスが多い会社に共通する原因を明確にし、効果的な対策、初心者が見落としがちなポイント、そして専門家への相談が必要なケースまで、実務経験をもとに詳しく解説します。
経理のミスが多い会社に共通する原因と放置するリスク
経理のミスが頻発する会社には、共通する構造的な問題があります。個人の能力不足やうっかりミスと片付けるのではなく、組織としての仕組みに目を向けることが、根本的な解決への第一歩です。
属人化した業務フローとチェック体制の不備
経理のミスが多い会社で最も頻繁に見られるのが、業務の属人化です。特定の担当者だけが処理方法を知っており、その人がいなければ業務が回らない状態では、ミスの発見も是正も困難になります。
属人化の典型例は、経理担当者が独自のやり方で処理を行い、誰もそれをチェックしていない状況です。例えば、ベテラン経理担当者が20年以上同じ方法で処理を続けており、その方法が実は会計基準に合っていない、あるいは非効率な手順を踏んでいるといったケースがあります。本人も「いつもこうやっている」という経験則で動いており、正しい処理方法を確認したことがないのです。
さらに問題なのは、チェック体制が存在しないか、形骸化していることです。中小企業では、経理担当者が1人か2人という体制が多く、相互チェックの仕組みが機能していません。上司も経理の専門知識がないため、数字を見ても正しいかどうか判断できず、担当者任せになってしまいます。
この状況では、ミスが発生しても気づくのは数か月後、あるいは税務調査で指摘されるまで発覚しないということになります。請求書の計上漏れ、勘定科目の誤り、消費税の処理ミスなど、日常的に発生する小さなミスが積み重なり、決算時に大きな修正作業が必要になるのです。
また、担当者の休暇や退職時に業務が滞るリスクも高まります。引継ぎ資料が整備されておらず、後任者が手探りで業務を覚えるため、さらなるミスを誘発する悪循環に陥ります。
属人化を防ぐには、業務マニュアルの整備と、複数名が同じ業務を理解できる体制の構築が必要です。しかし、日々の業務に追われる中で、こうした仕組み作りは後回しにされがちなのが現実です。
手作業とExcel依存による入力ミスの発生
経理のミスの多くは、手作業での入力や転記作業から生まれます。特にExcelに依存した業務フローでは、数式のエラー、セルの参照ミス、コピー&ペーストのミスなど、様々な形でミスが発生します。
典型的なケースは、請求書や領収書の内容を手入力でExcelに転記する作業です。月間100件の請求書を処理する場合、金額、日付、取引先名、勘定科目などを手入力していると、1件あたり数パーセントの確率でミスが発生すると仮定しても、月間で数件のミスが生まれる計算になります。
特に危険なのは、複数のExcelファイル間でデータをコピー&ペーストする作業です。売掛金台帳から会計ソフトへのデータ移行、経費精算書から支払い一覧への転記など、手作業での転記が発生するたびにミスのリスクが高まります。貼り付け先を間違える、行がずれる、古いデータを使ってしまうといったミスは日常的に発生します。
Excelの数式エラーも見逃せません。セル参照が正しく設定されていない、関数の引数が間違っている、計算式が一部のセルだけ異なるといった問題は、パッと見ただけでは気づきにくく、合計金額が合わないという結果だけが表面化します。
さらに、Excelファイルのバージョン管理の問題もあります。複数の担当者が同じファイルを更新していると、どれが最新版か分からなくなり、古いデータで処理を進めてしまうミスが発生します。ファイル名に日付を付けても、複数の「最終版」が存在するといった混乱は珍しくありません。
手作業とExcel依存から脱却するには、会計システムの導入と、データ連携の自動化が必要です。しかし、現状のやり方に慣れた担当者は、新しいシステムへの移行に抵抗感を持ちがちです。「今まで通りで問題ない」「システム導入は面倒」という意識が、改善を遅らせる要因となっています。
業務量過多と人材不足で確認が疎かになる
経理部門は慢性的な人手不足に悩まされています。特に月末月初や決算期には業務が集中し、担当者は膨大な処理に追われます。この状況では、確認作業を丁寧に行う時間的余裕がなく、ミスが見逃されやすくなります。
例えば、月末に100件の請求書処理、50件の経費精算、銀行取引の照合、月次決算資料の作成などが同時に押し寄せると、一つ一つの処理を慎重にチェックすることは困難です。時間に追われ、「おそらく合っているだろう」という推測で進めてしまい、後で誤りが発覚します。
人材不足の問題も深刻です。経理経験者の採用は年々難しくなっており、経験の浅い担当者や、他部署から異動してきた非専門家が経理業務を担当するケースが増えています。会計の基礎知識が不十分な状態で業務を行えば、ミスが発生するのは当然です。
また、ベテラン経理担当者の退職に伴う知識の喪失も問題です。長年の経験で培われた暗黙知が引き継がれず、後任者は試行錯誤しながら業務を覚えるため、その過程で多くのミスが発生します。「前任者はどうやっていたのか」が分からず、誤った処理を続けてしまうこともあります。
業務量過多への対処として、繁忙期に派遣社員を雇用する企業もありますが、経理業務は機密性が高く、また専門知識が必要なため、短期的な人員増強だけでは解決しません。むしろ、教育コストや引継ぎの手間が増え、かえって非効率になる場合もあります。
根本的な解決には、業務の効率化と自動化により、処理時間そのものを短縮することが必要です。しかし、そのための投資や改革に踏み切れず、現状の人員で何とか回そうとする企業が多いのが実情です。
経理ミスが税務リスクや信用低下を招く理由
経理のミスを「事務処理の誤り」程度に軽く考えている経営者もいますが、実際には企業経営に深刻な影響を及ぼします。
最も直接的な影響は、税務リスクです。売上の計上漏れ、経費の過大計上、消費税の処理誤りなどは、税務調査で指摘されると、追徴課税や延滞税、場合によっては重加算税が課される可能性があります。数百万円から数千万円の追徴課税を受けた事例も珍しくありません。
また、経理ミスにより財務諸表の信頼性が損なわれると、金融機関からの融資審査に悪影響を及ぼします。決算書の数字が不正確であれば、企業の実態を正しく評価できず、融資が受けられない、あるいは不利な条件を提示される可能性があります。
取引先からの信用低下も無視できません。請求書の金額ミス、支払い遅延、領収書の発行ミスなどが頻発すれば、「この会社は管理がずさんだ」という印象を与え、取引を敬遠されるリスクがあります。特にBtoB取引では、経理処理の正確さは企業の信頼性を測る重要な指標です。
経営判断への悪影響も深刻です。経理データが不正確であれば、正しい経営判断ができません。実際には赤字なのに黒字と勘違いして投資を進める、キャッシュフローの悪化に気づかず資金繰りに窮するといった事態を招きます。
さらに、社内の士気にも影響します。経理ミスの修正作業は、経理部門だけでなく、営業部門や購買部門など関連部署にも負担をかけます。「また経理がミスをした」という不満が高まり、部門間の関係が悪化することもあります。
経理ミスを放置すると、このように多方面にリスクが広がります。早期に根本原因に対処し、ミスを防ぐ仕組みを構築することが、企業の健全な成長には不可欠なのです。
経理のミスを減らす具体的な対策と初心者が見落としがちなポイント
経理のミスを減らすには、個人の注意力に頼るのではなく、ミスが発生しにくい仕組みを作ることが重要です。ここでは、実務で効果が実証されている具体的な対策と、初心者が見落としがちなポイントを詳しく解説します。
業務フローを標準化しダブルチェック体制を作る方法
経理ミスを減らす最も基本的な対策は、業務フローの標準化とダブルチェック体制の構築です。誰が行っても同じ結果になる手順を確立し、複数の目でチェックする仕組みを作りましょう。
業務フローの標準化は、業務マニュアルの作成から始まります。請求書処理、経費精算、月次決算など、主要な業務について、具体的な手順を文書化します。重要なのは、抽象的な説明ではなく、画面のスクリーンショットや記入例を含めた、初心者でも理解できる詳細なマニュアルです。
マニュアルには、チェックポイントも明記します。例えば、請求書処理であれば、「金額が発注書と一致しているか確認」「消費税率が正しいか確認」「勘定科目が適切か確認」といった具合に、確認すべき項目をリスト化します。これにより、確認漏れを防げます。
ダブルチェック体制は、処理者と承認者を分けることが基本です。経理担当者が入力した仕訳を、経理責任者がチェックする、あるいは、担当者Aが処理した内容を担当者Bが確認するといった形で、必ず複数の目を通す仕組みを作ります。
ただし、形式的なチェックでは意味がありません。承認者が内容を理解せずに承認ボタンを押すだけでは、ミスは見逃されます。チェックリストを用意し、何を確認すべきかを明確にすることが重要です。
初心者が見落としがちなポイントは、標準化とチェック体制の運用を継続することの難しさです。最初は丁寧にチェックしていても、時間が経つにつれて形骸化し、「いつものように処理しておいて」となりがちです。定期的に運用状況を確認し、ルールが守られているか監視する仕組みも必要なのです。
また、業務の標準化は、柔軟性とのバランスも重要です。すべてを厳格にマニュアル化すると、例外的な処理に対応できなくなります。標準的な処理手順を定めつつ、例外処理の判断基準と承認フローも明確にしておくことが現実的です。
会計システム導入で入力ミスと転記ミスを防ぐ仕組み
手作業による入力ミスと転記ミスを減らす最も効果的な方法は、会計システムの導入と、関連システムとの連携です。人間が介在する作業を減らすことで、ミスの発生率を劇的に下げることができます。
クラウド会計システムは、銀行口座やクレジットカードと連携し、取引データを自動的に取り込む機能を持っています。手動で通帳を見ながら入力する必要がなくなり、転記ミスがゼロになります。また、AIによる仕訳の自動提案機能により、勘定科目の選択ミスも減らせます。
経費精算システムとの連携も効果的です。従業員がスマートフォンアプリで領収書を撮影すると、OCR機能で金額や日付を自動読み取りし、経費精算データとして会計システムに連携されます。手入力による金額ミスや、領収書の紛失といった問題を防げます。
請求書発行システムを導入すれば、販売管理システムのデータから自動的に請求書を生成し、会計システムに売上を計上できます。手作業での請求書作成や、売上の計上漏れを防止できるのです。
ただし、システム導入には注意点があります。第一に、システムに入力するマスターデータの正確性です。取引先マスター、商品マスター、勘定科目マスターなどが誤っていれば、自動処理でもミスが発生します。初期設定を慎重に行い、定期的にメンテナンスすることが重要です。
第二に、システムの自動処理を過信しないことです。AIによる仕訳提案も100パーセント正確ではなく、特殊な取引では誤った提案をすることがあります。最終的には人間が確認し、必要に応じて修正する必要があります。
初心者が見落としがちなのは、システム導入後の運用ルールの整備です。システムを入れただけで満足し、誰がどのタイミングでデータを確認するのか、エラーが発生した場合の対処方法はどうするのか、といった運用ルールが曖昧なままでは、かえって混乱が生じます。
また、システム化できない業務も残ります。特殊な取引、契約に基づく個別の処理、判断が必要な会計処理などは、依然として人間が対応する必要があります。システム化できる部分とできない部分を明確にし、適切に役割分担することが重要です。
経費精算や請求書処理のルールを明確にする重要性
経理ミスの多くは、ルールが曖昧なために発生します。特に経費精算や請求書処理は、現場の判断に委ねられる部分が多く、統一的なルールがなければミスや不正の温床となります。
経費精算のルールで明確にすべき項目は多岐にわたります。まず、経費の種類ごとに上限額を設定します。交際費は1回5,000円まで、タクシー代は深夜のみ認める、など具体的な基準を設けることで、不適切な経費申請を防ぎます。
領収書の提出ルールも重要です。原則として原本の提出を求める、レシートでも可とする場合の条件、領収書がない場合の対処方法など、細かく規定します。また、領収書には必ず使途をメモする、参加者の名前を記載するなど、後で確認できる情報を残すルールも設けましょう。
申請と承認のフローも明確化します。誰が申請し、誰が承認するのか、金額によって承認者が変わるのか、承認の期限はいつまでかなど、フロー図で可視化すると理解しやすくなります。
請求書処理についても、受領から支払いまでのルールを標準化します。請求書は受領後何日以内に経理部門に回付する、支払い期日の何日前までに承認を完了させる、といった期限を設定することで、処理の遅延を防ぎます。
また、請求書のチェック項目も明確にします。発注書との照合、納品書との照合、金額の計算確認、消費税の確認など、チェックリストを作成し、確認漏れを防ぎます。
初心者が見落としがちなのは、ルールを作っただけで周知徹底されると思い込むことです。ルールは、全社員に説明し、理解を得て、定期的に確認することで初めて機能します。新入社員への研修、定期的な注意喚起、ルール違反への対処など、継続的な取り組みが必要です。
また、ルールは現実的である必要があります。厳しすぎるルールは守られず、形骸化してしまいます。現場の実態を踏まえ、実行可能なルールを設定することが重要です。
定期的な研修と情報共有でスキルを底上げする
経理ミスを減らすには、担当者のスキル向上も欠かせません。定期的な研修と、部門内での情報共有により、組織全体の経理レベルを底上げすることが重要です。
新入社員や配置転換で経理部門に配属された社員には、基礎研修が必須です。簿記の基本、仕訳の考え方、勘定科目の意味、会計システムの操作方法など、経理業務に必要な基礎知識を体系的に教育します。外部の研修プログラムを活用するのも効果的です。
既存の経理担当者にも、継続的な学習機会を提供しましょう。税制改正、会計基準の変更、電子帳簿保存法の改正など、経理を取り巻く環境は常に変化しています。年に数回、外部セミナーへの参加や、専門書の購読を支援することで、最新知識をアップデートできます。
部門内での情報共有も重要です。月に1回程度、経理ミーティングを開催し、最近発生したミスの事例や、業務改善のアイデアを共有します。ベテラン担当者の知見を若手に伝える機会にもなり、組織全体のレベルアップにつながります。
ナレッジベースの構築も効果的です。社内ポータルサイトに、よくある質問と回答、過去のミス事例と対処方法、会計処理の判断基準などを蓄積していきます。担当者が困ったときに参照できる情報源があれば、同じミスの繰り返しを防げます。
初心者が見落としがちなのは、研修の効果測定です。研修を実施しただけで満足し、実際に理解度が向上したか、業務に活かされているかを確認しない企業が多いです。研修後にテストを実施する、実務での適用状況をフォローアップするなど、効果を確認する仕組みも必要です。
また、研修の内容は、実務に即したものである必要があります。理論だけの研修では、実際の業務に活かせません。自社の会計システムを使った実習、自社の取引を題材にした事例研究など、実践的な内容を盛り込むことが重要です。
ミスの原因を記録し再発防止策を講じる運用のコツ
経理ミスが発生したとき、修正して終わりにしていませんか。真に重要なのは、なぜそのミスが発生したのかを分析し、再発防止策を講じることです。
ミスが発見されたら、まずはミス報告書を作成します。いつ、誰が、どのような処理で、どのようなミスをしたのか、いつ発見されたのか、原因は何か、修正内容はどうか、といった情報を記録します。この記録が、再発防止の基礎資料となります。
ミスの原因分析では、表面的な原因だけでなく、根本原因を探ります。例えば、「金額の入力ミス」という表面的な原因の背後に、「確認時間が不足していた」「業務マニュアルが不明確だった」「システムの画面が見にくかった」といった根本原因が隠れているかもしれません。
根本原因が特定できたら、具体的な再発防止策を立案します。業務フローの見直し、チェックリストの追加、システムの改善、教育の実施など、ミスが起こらない仕組みを作ります。重要なのは、「注意する」といった精神論ではなく、具体的な行動や仕組みに落とし込むことです。
再発防止策を実施したら、その効果を検証します。同じミスが再発していないか、3か月後、6か月後に確認し、効果がなければさらなる対策を講じます。PDCAサイクルを回すことで、継続的な改善が可能になります。
初心者が見落としがちなのは、ミスを個人の責任として処理してしまうことです。「担当者がもっと注意すべきだった」で終わらせると、同じミスが繰り返されます。ミスは組織の問題として捉え、仕組みで防ぐという視点が重要です。
また、ミス報告書の作成を担当者の負担と捉え、簡略化してしまうケースもあります。確かに手間はかかりますが、この記録が蓄積されることで、組織の財産となります。報告のハードルを下げつつ、必要な情報は確実に記録する仕組みを作りましょう。
システム化だけでは解決しない業務設計の見直し
経理ミスの削減にシステム化は有効ですが、システムを導入すれば全てが解決するわけではありません。業務フロー自体に問題がある場合、それをそのままシステム化しても、非効率やミスは残ります。
例えば、不要な承認ステップが多い業務フローをシステム化しても、処理の遅延は解消されません。むしろ、システム上で承認待ちの案件が滞留し、可視化されることで問題が顕在化します。システム化の前に、業務フローを見直し、不要な工程を削減することが重要です。
また、複数のシステムに同じデータを二重入力しているような非効率も、業務設計の問題です。システムを導入するなら、システム間連携を前提とした設計にし、一度の入力で複数のシステムにデータが流れる仕組みを構築すべきです。
書類の流れも見直しましょう。請求書が複数の部署を回覧し、最終的に経理に届くまで2週間かかるといった非効率は、承認フローを電子化し、並行承認を可能にすることで解消できます。
さらに、業務の標準化と例外処理の切り分けも重要です。定型的な処理はシステムで自動化し、判断が必要な例外処理は人間が対応するという役割分担を明確にすることで、効率とミス削減を両立できます。
初心者が見落としがちなのは、現状の業務をそのままシステムに置き換えようとすることです。現状の業務には、長年の間に蓄積された非効率や無駄が含まれています。システム化を機に、業務の目的に立ち返り、本当に必要な工程だけを残すゼロベースでの見直しが理想的です。
また、システム化と並行して、組織体制の見直しも検討すべきです。システム導入により業務が効率化されれば、人員配置を見直し、より付加価値の高い業務に人材を振り向けることができます。単なる業務のデジタル化ではなく、組織全体の最適化という視点が重要なのです。
こんなケースは専門家への相談がおすすめ
経理のミス削減は、自社だけで取り組める部分もありますが、専門家の支援が必要なケースも多く存在します。以下のような状況では、早めに専門家に相談することで、効率的に問題を解決できます。
ミスの原因が複雑で社内だけでは改善が難しい場合
経理ミスが頻発しているものの、その原因が複雑に絡み合っており、どこから手をつければよいか分からないという状況は少なくありません。業務フロー、システム、人材、組織体制など、複数の要因が重なっている場合、社内だけでの改善は困難です。
例えば、経理担当者のスキル不足、業務量の過多、システムの老朽化、チェック体制の不備が同時に存在している場合、どれか一つを改善しても効果は限定的です。全体を俯瞰し、優先順位をつけ、計画的に改善を進める必要があります。
また、ミスの根本原因が経理部門外にある場合もあります。営業部門からの情報伝達が遅い、購買部門の発注プロセスが不明確、経営層からの指示が曖昧など、他部門との連携に問題がある場合、経理部門だけでは解決できません。
専門家は、第三者の客観的な視点から、業務全体を分析し、根本原因を特定できます。多くの企業の改善支援を行ってきた経験から、業種や規模に応じた効果的な対策を提案できるのです。
さらに、専門家は社内の利害関係に縛られず、率直な指摘ができます。社内だけで改善を進めようとすると、既存の体制や人間関係に配慮し、本質的な問題に踏み込めないことがあります。外部の専門家であれば、しがらみなく問題点を指摘し、抜本的な改革を提案できます。
ミスの原因分析から、改善計画の立案、実行支援、効果測定まで、一貫して専門家のサポートを受けることで、確実に成果を出すことができます。
業務フロー全体の見直しと適切なシステム導入を検討したい経営者
経理ミスの削減を、単なる対症療法ではなく、業務改革の機会と捉える経営者も増えています。しかし、業務フローの抜本的な見直しと、最適なシステムの選定・導入は、専門知識と経験が必要な高度なプロジェクトです。
業務フローの見直しでは、現状分析、あるべき姿の設計、移行計画の策定など、多くのステップが必要です。どの業務を標準化し、どの業務をアウトソーシングし、どの業務をシステム化するのか、全体最適の視点で判断しなければなりません。
システム選定も、自社だけでは難しい判断です。市場には多数の会計システムが存在し、それぞれ特徴が異なります。自社の業種、規模、成長計画に最適なシステムを選ぶには、豊富な知識と経験が必要です。
また、システム導入プロジェクトの管理も専門性が求められます。要件定義、ベンダー選定、開発会社との交渉、データ移行、テスト、ユーザー教育など、多くの工程を適切に管理しなければ、予算超過やスケジュール遅延が発生します。
さらに、経理業務の改善は、他のバックオフィス業務との連携も視野に入れるべきです。人事給与、販売管理、在庫管理など、関連する業務システムとの統合を考えると、全体アーキテクチャの設計が必要になります。
JNEXTグループでは、経理ミス削減のための包括的な支援を提供しています。現状診断から原因分析、業務フロー設計、システム選定支援、導入プロジェクト管理、運用定着支援まで、一貫してサポートします。
経理のミスが多く、根本的な改善を図りたい経営者の方は、ぜひお気軽にご相談ください。貴社の状況を詳しくヒアリングし、実現可能な改善計画を提案いたします。初回相談は無料ですので、まずは現状の課題をお聞かせください。経理業務の効率化と品質向上を通じて、企業の持続的な成長をサポートいたします。

